自分の生まれ年の十干・十二支をご存じですか?
こんにちは、生方吉子(うぶかたよしこ)です。
今回は、生まれ年に隠された性格についてです。
あなたは、自分の生まれ年の十干・十二支をご存じですか?
自分の十二支については、日本人で知らない人はほとんどいないと思いますが、十干となるとどうでしょうか?
十干とは、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)を指します。
これらは、五行と関連しています。
下の図をご覧になってください↓
十干・十二支で表された年号
現代の太陽暦のカレンダーでは、ほとんど表記されませんが、昔から何年なのかをあらわすときに十干と十二支の組み合わせで表しました。
たとえば、平成30年は、戊戌(つちのえいぬ、ぼじゅつ)になります。
戊戌の年に起こった事件として、歴史上有名なものに、「戊戌の政変(ぼじゅつのせいへん)」があります。
中国・清朝末期に、西太后が袁世凱らとともに起こしたクーデターのことです。
ちょうど120年前になるんですね。
日本でも、「戊辰戦争(ぼしんせんそう)」がありますが、これは、戊辰(つちのえたつ)の年に起こった戦争という意味になります。
壬申の乱(じんしんのらん)も、日本史のなかでは有名ですね。
天智天皇の弟・大海人皇子が起こしたクーデターで、壬申(みずのえさる)の年に起こりました。
わたしたちは、歴史の勉強のなかではあたりまえのように、十干と十二支による呼び方を習っています。
ところが、ほとんどの人が、自分の生まれ年の十干をご存じありません。
自分の生まれ年の十干を調べてみましょう
まずは、自分の生まれ年の十干を調べてみましょう。
ネットで検索すれば、いろいろなサイトが出てきますが、自分の生まれた日の暦関係の情報が一括で表示されるサイトがあります。
暦注計算
https://keisan.casio.jp/exec/system/1189929076
誕生日を入力して「計算」ボタンをクリックすると、生まれた年の十干・十二支、九星、本命宿などが表示されます。
ここで表示される「年干支」が、十干・十二支になります。
ちなみに、干支(えと)とは、十干・十二支を略した表現です。
十干は10種類、十二支は12種類ありますが、これらを組み合わせたものが60干支になります。
干支が一周すると60年が経過するので、60歳になると「還暦(かんれき)」といい、暦が一周したことを祝います。
十干があらわす性格とは?
密教では、十干は天(金剛界)の働きを示しており、幼年期の性格だとされています。
一方の十二支は、地(胎蔵界)の働きを示し、晩年の性格をあらわすとされています。
■甲(きのえ)
甲(きのえ)は、樹木の陽木をあらわします。
樹木の目が、まだ土から顔をださない状態です。
五行のなかでは、木の性の陽にあたります。
木の性は、万物を成長させる「暖かい気」を意味し、季節は春、樹木だけを示すのではなく、すべての木製品を指します。
【性格】
勇敢、直情、感激、発展、仁慈
自分が先頭に立ちたい
プライドが高い
向上心旺盛
肩書や権威に弱い
■乙(きのと)
乙(きのと)は、草や蔓などの陰木をあらわします。
土から目を出しましたが、伸び悩んでいる状態です。
五行のなかでは、甲(きのえ)と同じ木の性ですが、陰にあたります。
木の性は、万物を成長させる「暖かい気」を意味し、季節は春、樹木だけを示すのではなく、すべての木製品を指します。
【性格】
柔和、明朗、感傷、姑息
情にもろい
忍耐強い
気弱で神経質なところも
迷いやすい
■丙(ひのえ)
丙(ひのえ)は、太陽の陽火をあらわします。
幼い苗が生長を始めた状態です。
五行のなかでは火の性であり、陽にあたります。
火の性は、万物を旺盛にさせる「暑い気」を意味し、季節は夏です。
ものを燃やす火、発熱作用、明るく輝く光を指します。
【性格】
虚栄、才知、名誉、不縁
気位が高い
熱しやすくさめやすい
気持ちが顔に出やすい
行動力がある
■丁(ひのと)
丁(ひのと)は、灯火の陰火をあらわします。
生長が旺盛な時期を迎えた状態です。
五行のなかでは、丙(ひのえ)と同じ火の性であり、陰にあたります。
火の性は、万物を旺盛にさせる「暑い気」を意味し、季節は夏です。
ものを燃やす火、発熱作用、明るく輝く光を指します。
【性格】
高尚、丁寧、知的、温順、外面的
善悪でものごとを判断する
積極性に欠ける
内面は揺れ動いている
義理人情に厚い
■戊(つちのえ)
戊(つちのえ)は、岩山の陽土をあらわします。
草木が繁茂し、百花が咲き乱れる状態です。
五行のなかでは土の性であり、陽にあたります。
土の性は、「湿った気」を意味し、季節は四季の間にあたる土用です。
土そのものだけでなく、土全般の作用を指します。
土の性には、「生育」と「腐敗」の、相反する作用があります。
【性格】
剛直、わがまま、中心、吝嗇、がんばる
思い込みが強い
自尊心が高く、自信過剰
負けず嫌い
臨機応変に欠ける
■己(つちのと)
己(つちのと)は、田畑の陰土をあらわします。
形が完成して、特色が目立つ状態です。
五行のなかでは、戊(つちのえ)と同じ土の性であり、陰にあたります。
土の性は、「湿った気」を意味し、季節は四季の間にあたる土用です。
土そのものだけでなく、土全般の作用を指します。
土の性には、「生育」と「腐敗」の、相反する作用があります。
【性格】
器用、熱心、女房役、実行的、猜疑心
バランスを大切にする
きれい好きで潔癖症
面倒見の良い人情家
人から好かれやすい
■庚(かのえ)
庚(かのえ)は、鋼鉄の陽金をあらわします。
花が開いて実をつける状態です。
五行のなかでは金の性であり、陽にあたります。
金の性は、植物を結実させる「涼しい気」を意味し、季節は秋です。
鉱物および金属製品すべてを指します。
【性格】
金運、万能に秀する、内奥深し、容喙(横から口をだす)
理性的で淡白
自己中心的
世渡りが上手
複雑な人間関係や情の世界を好まない
■辛(かのと)
辛(かのと)は、珠玉・宝石の陰金をあらわします。
種ができた状態です。
五行のなかでは、庚(かのえ)と同じ金の性であり、陰にあたります。
金の性は、植物を結実させる「涼しい気」を意味し、季節は秋です。
鉱物および金属製品すべてを指します。
【性格】
自己本位、内気、物質的、趣味、融通
神経質で鋭い
職人的
好き嫌いがはげしく、物事に執着する
防衛本能が強い
■壬(みずのえ)
壬(みずのえ)は、大河や海の陽水をあらわします。
種子が地面に落ちて、春を待つ状態です。
五行のなかでは、水の性であり、陽にあたります。
水の性は、すべてのものが静かに春を待つ「寒い気」を意味し、季節は冬です。
水そのものだけでなく、液体状のものすべてを指します。
【性格】
忍耐、愛情、親切、苦労多し、孤独性
人の言動に左右されない
計画立案の能力や問題解決の技量にもすぐれる
寛大で人々から信頼される
白黒つけなければ気が済まない
■癸(みずのと)
癸(みずのと)は、雨露の陰水をあらわします。
芽を出す準備を始めた状態です。
五行のなかでは、壬(みずのえ)と同じ水の性であり、陰にあたります。
水の性は、すべてのものが静かに春を待つ「寒い気」を意味し、季節は冬です。
水そのものだけでなく、液体状のものすべてを指します。
【性格】
質素、心配性、情欲、連絡、裏面
沈着冷静に行動する
保守的
表と裏がある
研究心旺盛で、頭の回転も速い
十二支でみる性格とは?
十二支は、地(胎蔵界)の働きを示し、晩年の性格をあらわすとされます。
ここでは、注意したほうが良い資質について紹介しておきます。
■子(ね)
子は陽水で、万物が地下で滋養している状態です。
「子」は「一」と「了」を合わせたもの。
物事が終わり、新しく始まることをあらわしています。
【注意すべき資質】
心配性、孤独性、裏表、内気
■丑(うし)
丑は陰土で、寒気が終わり春を待つ状態です。
紐の糸偏を略して「丑」となります。
陽の気が増し、種子の命がヒモのように萌芽します。
【注意すべき資質】
優柔不断、計算高い、思い込みが強い、欲深
■寅(とら)
寅は陽木で、春が来て万物が再び活動をはじめる状態です。
演のサンズイを略して「寅」となります。
草木の芽が陽春の気によって、躍り出た様相を示し、生命の変動をあらわしています。
【注意すべき資質】
高慢心、むら気、出処進退を誤る、つねに出歩く癖
■卯(う)
卯は陰木で、草木が土の表面に芽を出した状態です。
卯は「しげる」とも読み、仲春の気によって、草木が地上に繁る様相を示し、活発な成長をあらわしています。
【注意すべき資質】
誤解、露骨、言葉、酒食、正直すぎて失敗、情にもろい
■辰(たつ)
辰は陽土で、草木が若くして伸びていく状態です。
辰は、震の雨冠を略したものです。
陽気が充満し、草木が伸びる様相を示し、万物がふるい立つことをあらわしています。
【注意すべき資質】
迷いやすい、人の言葉を信じない、不遜、我が強い
■巳(み)
巳は陰火で、枝を大きく伸ばし葉が青々と茂る状態です。
巳は、已(すでに)の字に通じます。
陽の気がすでに充満し、爛熟している様相を示しています。
【注意すべき資質】
色欲、嫉妬心、片意地、自分の意見を通す、決断力が鈍い
■午(うま)
午は陽火で、成長が止まり実をつけ始める状態です。
忤(さからう)のリッシン偏を略して「午」となります。
草木が生い茂り、生命力が絶頂を十分に発揮して、下り坂に備えた様相を示し、夏至を陰陽の分岐とみます。
【注意すべき資質】
名誉心、気位が高い、外見を飾る、世話好き、愛情豊か、不縁
■未(ひつじ)
未は陰土で、果実が成熟していく状態です。
味の口偏を略して「未」となります。
草木の実も熟して、滋味が加わるときで、陽の気が次第に退いていくことをあらわします。
【注意すべき資質】
弱い心、自己本位、意思が弱い、居所が定まらない
■申(さる)
申は陽金で、刈入れの時期が近い状態です。
伸の人偏を略して「申」となります。
草木の実が成熟していますが、種子の核が完成していない要素をあらわします。
【注意すべき資質】
活動力はあっても熱心にやらない、才能があっても専心しない、軽率
■酉(とり)
酉は陰金で、作物や果実を取り入れる状態です。
醸のつくりを略して「酉」とします。
草木の種子の核が完成し、生命をつなぎ、ゆずる準備ができた様相となり、寝かせる、発酵させることをあらわします。
【注意すべき資質】
金運があるが浪費、贅沢、情欲、ものごとにこだわりすぎる
■戌(いぬ)
戌は陽土で、葉が落ち始める状態です。
戌は、滅(ほろびる)に通じます。
陽の気は、完全に衰え、草木は冬に備えて根に生気を集め、自衛します。
【注意すべき資質】
頑固、気位が高い、人からのアドバイスを受け入れない、高望み
■亥(い)
亥は陰水で、木は枝だけになり草は枯れる状態です。
核の木偏を略して「亥」となります。
草木の種子が土中にあり、陽春を待つ様相を示し、萌芽を待つことをあらわします。
【注意すべき資質】
独断専行、酒食、猪突猛進、多方面に秀でる
十干と十二支を合わせて性格を読むと
今年は「戊戌(つちのえいぬ)」ですから、十干の戊(つちのえ)の性格と十二支の戌(いぬ)の性格の双方をあわせ持っていると考えます。
戊(つちのえ)は、岩山の陽土であるため、性格的には「思い込みが強い」「自尊心が高い」「自信過剰」「負けず嫌い」「臨機応変に欠ける」という面が見られます。
戌(いぬ)も、陽土をあらわし、注意すべき資質として「頑固」「気位が高い」「人からのアドバイスを受け入れない」「高望み」という面がみられます。
これらから、戊戌生まれの人は、プライドが高く頑固な性格が強いと読みます。
60干支は、陽の十干と陽の十二支、陰の十干と陰の十二支との組み合わせになるため、それらの性格が強まる傾向があります。
また、十二支も十干に読み替えることができますが、戊戌は、どちらも土の性となります。
もし戊寅(つちのえとら)の生まれだとすると、戊は土の性、寅は木の性となります。
十干と十二支で性格を読み解くには、五行に置き換えてみることも必要になります。
これに九星気学を重ねると、さらに複雑になってきますね。
性格は、自分ではわかっているようで、自分では把握しきれていないこともたくさんあります。
隠れた資質、隠れた性格は、災害や事故、人生を変えるような出来事にであったときに、姿を現します。
自分がどんな性格、資質をもっているのかを理解していると、要注意なネガティブな面を、周囲にみられることもなくなります。
「この占いは当たっていない」のではなく、占いは、あなたの隠れた資質や性格も指摘しているのです。
たまたま、隠れた資質や性格が、表に出ていないだけと考えてみてはいかがでしょうか。
⇒ 陰陽五行と干支
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