映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』
こんにちは、生方吉子(うぶかたよしこ)です。
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』で、太宰治に注目が集まっています。
『人間失格』は、これまでにも何度も映画化、ドラマ化されてきています。
今回は、太宰治を小栗旬さんが演じます。
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また、三島由紀夫には嫌われていたようです。
九星気学でみる太宰治とは?
■太宰治(1-4-2)
太宰治は、1909年6月19日生まれ。
本命星:一白水星
月命星:四緑木星
傾斜宮:二黒土星
太宰治は、本命星の一白水星から月命星の四緑木星にエネルギーが流れる相生の関係です。
行動が、精神面を強化するようなタイプ。
しかし、隠れた性格である二黒土星が、本命星の一白水星に対して土剋水(土は水を堰き止める)の相剋関係にあるため、本音では自分の行動に疑問を持っている可能性があります。
一白水星は水であり、器を選びません。
そのため、相手に合わせる柔軟性を意味しますが、本心は見せたりはしません。
太宰治を演じる小栗旬さんは、
本命星:九紫火星
月命星:四緑木星
傾斜宮:一白水星
という星回りで、太宰治と月命星が同じ四緑木星です。
本来、一白水星と九紫火星は相反する間柄ですが、太宰治の精神とは通じるところがあるのかもしれません。
九星気学で性格や運気を知りたい方は、「九星気学 本命星・月命星・傾斜宮でみる運勢 歴史上の人物と著名人」をお読みになってください。
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九星気学でみる太宰治の運気とは?
■1929年12月10日 1度目の自殺
太宰治は、青森県立弘前中学校時代に、カルモチン自殺を図ります。
これについては、左翼学生が相次いで逮捕される事件が起きており、津島家から事前に情報を得た太宰治が、逮捕を逃れるために自殺未遂をしたのではという見方もあるようです。
1929年は八白土星中宮年で、一白水星は西にあり、収穫のときです。
月盤では、一白水星中宮月で、華が咲くとき。
日盤は年盤と同じです。
確かに九星盤をみる限り、自殺するようには見えませんが、八白土星は変化変動を意味していますので、一白水星の太宰治は、否応もなく変化を求められていたのかもしれません。
■1930年11月28日 2度めの自殺
芸者の小山初代との結婚は、津島家との分家除籍を条件に認められたものの、財産分与がなくなり、その10日後の1930年11月28日に、18歳の田部シメ子と鎌倉・腰越の海にてカルモチンで自殺を図ります。
2度めの自殺未遂は、太宰治だけが生き残る結果に。
年盤では、一白水星は北東にあり、変化変動。
月盤では、一白水星は西にあり、収穫のとき。
しかし、年盤の一白水星のうえに二黒土星が回座し、暗剣殺の影響を受けています。
暗剣殺は、自分以外の人間の影響を受ける凶運を示しますが、自殺とは結びつきません。
日盤では、一白水星は南にあり、前厄ですから、良くも悪くも目立つときでした。
結局、この自殺未遂の結果、太宰治は芸者の小山初代と仮祝言をあげ、大学を卒業するまで毎月120円の仕送りを受けることになります。
■1935年3月18日 3回目の自殺
大学5年目になっていた太宰は、卒業できず仕送りを打ち切られることを考え、都新聞社の入社試験を受けるが不合格となり、3月18日に、鎌倉で首吊り自殺を図ります。
年盤では、一白水星は東南にあり、運気は旺盛ですが、歳破がついています。
月盤は一白水星中宮月なので、花が咲くとき。
日盤では、一白水星は北西にあり、実をつけるときですが、日破がついています。
この日の九星盤をみるかぎり、太宰治が自殺を図るのもわかるような気がします。
4月には腹膜炎の手術を受け、入院中に鎮痛剤パビナールの注射をされて以来、中毒となります。
大学も中退。
また、『逆行』が第1回芥川賞候補となりますが、落選します。
これらの不運は、歳破の影響ではないでしょうか。
1935年は二黒土星中宮年ですから、何事にも勤勉実直な姿勢で取り組むべきでした。
■1937年3月20日 4回目の自殺
津島家の親類の画学生と、妻・初代との不倫がわかり、1937年3月20日に、水上温泉で初代とカルモチン自殺をするも未遂に終わります。
年盤では、一白水星は北西にあり、実をつけるとき。
月盤では、一白水星は南西にあり、後厄。
日盤も月盤と同じです。
年盤の一白水星のうえに、月盤の五黄土星、日盤の五黄土星が回座しています。
五黄殺の影響を強く受けており、自滅の暗示です。
また、月命星の四緑木星が、年盤では南にあり、暗剣殺ですから、不倫の告白が、太宰治の心をひどく傷つけたことは間違いなさそうです。
■1940年 『走れメロス』
■1947年 『斜陽』
■1948年6月13日 5度目の自殺
太宰治は、『人間失格』を書き上げますが、精神状態は良くなく、体調も最悪の1948年です。
1948年6月13日の深夜から14日にかけて、愛人の山崎富栄とともに服毒し、玉川上水に入水します。
遺体は、太宰治の誕生日である6月19日に発見されます。
年盤では、一白水星は北東にあり、変化変動。
変化変動のときには、人生における大きな変化があることがあります。
一白水星は、太宰治の精神である四緑木星と対冲の関係にあるので、このときの太宰治は、気持ちと行動がバラバラだったかもしれません。
月盤では一白水星が南西にあり、後厄。
年盤の一白水星とは対冲の関係になっています。
日盤も月盤と同じです。
絶命したのが6月14日だとすると、日盤では一白水星が、五黄土星の反対側にあり暗剣殺。
そして、年盤の五黄土星のうえに回座しています。
精神の四緑木星は、月盤の五黄土星のうえに回座しているので、精神的にもよくありません。
自滅=自殺が成功してしまったのも、このような運気だったからでしょう。
宿曜占星術でみる太宰治とは?
■太宰治【井宿】
宿曜占星術では、太宰治は井宿生まれです。
井宿生まれは、感情より理性の人で野心家が多い傾向があります。
実力者や、自分を引き立ててくれる人と好んで付き合い、それ以外は眼中にないという面があり、権力意識と金銭欲が強くなり人もいます。
太宰治は、土曜生まれの井宿さんなので、表面上は静かで、多くを語りませんが、心中ではたくらみごとが多いタイプです。
優柔不断、臆病な資質が表にでると、成功をつかむチャンスを失います。
井宿さんの性格や運気、相性をもっと知りたい方は「井宿: 宿曜占星術と九星気学・姓名でみる運気」をお読みになってください。
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結局のところ太宰治とは?
太宰治の自殺歴をみると、1回め、2回めは、なんとなく計画的という感じがします。
九星盤をみる限り、自殺するような運気には見えないためです。
しかし、3回目以降は、人間関係も徐々に崩壊していき、本来は理性的な太宰治が、徐々に感情的になっているかのようです。
代表作の多くが、4回目の自殺の後に発表されているので、妻である初代と別れ、太宰治の生活を支えてくれる存在を失ってからと見ることもできそうです。
内縁の妻であった小山初代は、1912年3月10日生まれ。
本命星:七赤金星
月命星:七赤金星
傾斜宮:八白土星
本命宿:尾宿
九星気学では、小山初代から太宰治にエネルギーが流れており、小山初代は、太宰治のわがままに付き合うような人物です。
言い換えれば、母子のような関係ではなかったか、と想像します。
宿曜占星術では、【安・壊】の関係であり、さほど良い相性ではありません。
結婚相手ではなく、甘えられる女性が、小山初代だったのでしょう。
しかし、甘えられる相手がいる間は、傑作を代表作を書くことができなかったわけですから、太宰治には、子どもっぽい依頼心があったのではないでしょうか。
それにしても、現代ならメンヘラ男子といわれてもおかしくないのが太宰治でした。
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